iDeCoとNISAで積み立ては始めた。でも、もう一段だけ手を伸ばしたい——そう感じている方は少なくないと思います。「土地活用」や「利回り」という言葉はよく目にするけれど、自分の年収・税率・手残りに落とし込んだ数字を見たことがない。今回はそこを正直に試算してみます。

トレーラーハウス関連の資料を見ていると、「表面利回り15%」という数字が目に入ることがあります。しかし実質利回りとの差を計算し直すと、印象が変わるケースは少なくありません。以下では、数字の読み方を整理しながら、前提を明示した試算をご紹介します。

「表面」と「実質」、その差は2〜4ポイントどころでは済まないこともある

不動産系の媒体を見ていると、表面利回り・実質利回り・手残りベース利回りが混在していることがあります。表面利回りは「年間賃料 ÷ 初期投資額」のシンプルな計算ですが、管理費・固定資産税・修繕費・空室損失を引いた後の実質利回りとは、往々にして2〜4ポイント以上の開きが出ます。

たとえば「表面利回り15%」と書いてあっても、実質で10%を下回るケースは珍しくありません。比較するなら分母と分子の定義を揃えることが先決です。まずここだけ押さえておくと、数字の読み違いはかなり減ります。

「利回り14.6%」は、どんな前提から出てくる数字なのか

あくまでモデルケース(架空の設定)です。個人の状況により大きく異なりますが、前提条件を明示した上で試算してみます。

前提条件(モデルケース)

・初期投資:1,200万円(トレーラーハウス1台。物件仕様・サイズ・立地・付帯工事により概ね990万〜1,500万円のレンジで変動します)
・運用形態:Airbnb等での短期宿泊(地方・観光需要エリア想定)
・年間稼働率:65%(月平均20泊弱のイメージ)
・1泊平均単価:12,000円
・プラットフォーム手数料・清掃費等の変動費:売上の約30%

年間収支の内訳

年間売上は「12,000円 × 365泊 × 65%」で約284万円。ここから変動費30%(約85万円)を引くと粗利は約199万円。さらに固定費として、土地利用料(モデル想定:月1〜2万円)・火災保険・消耗品等で年間約25万円を見込むと、営業利益は概ね170〜175万円のレンジに落ち着く計算です。

実質利回りで言えば「175万円 ÷ 1,200万円 ≒ 約14.6%」となります。ただし、稼働率が65%から50%まで落ちた場合、同じ構造でも実質利回りは10%前後まで下がる見込みです。「14.6%」はあくまで条件が整ったケースの試算値として読んでください。

減価償却で課税所得が圧縮される仕組み——ただし効果には個人差がある

年収550万円の会社員を想定したモデルケースでは、所得税・住民税の実効税率は概ね25〜30%程度になることが多いです(給与控除後の課税所得によって変動します)。ここにトレーラーハウス投資の減価償却が絡んでくると、税引き後の手残りが変わってくる場合があります。

木造2×4構造のトレーラーハウスは法定耐用年数が短く設定されるケースがあり、初期数年間に大きな減価償却費を計上できることがあります。年間の減価償却費が100〜150万円規模になった場合、副業所得と損益通算できれば課税所得が圧縮され、手残りが改善されるケースがあります。ただしこの効果は個人の所得構成・申告方法・税理士の判断によって異なりますので、実際には必ず税理士に確認してください。

「5年後に撤退するなら回収できるか」を最初に問うと、利回り計算の精度が変わる

不動産と違い、トレーラーハウスは文字通り「移動できる」という性質があります。立地の需要が落ちてきた場合、撤去・移設という選択肢が取れることがあるのは、土地固定型の建物と異なる点です。ただし移設にもコストがかかりますし、移設先の確保が前提になりますので、リスクがゼロというわけではありません。

出口(撤退・移設・売却)の選択肢をある程度イメージした上で、初期の利回り計算に織り込んでおくことが重要です。「5年後に撤退するなら回収できるか」という問いを最初に持っておくと、数字の読み方が変わります。

「自分の数字」を紙に書くのが、最初の一歩として現実的です

利回りの数字は、前提が変わると結論が変わります。まず自分の税率・余剰資金・リスク許容度を紙に書き出してみることが、最初の一歩として現実的だと思います。試算の妥当性を確かめたい方は、税理士と初期相談してみるのも悪くありません。PACO INVESTでは個別相談の窓口も設けていますが、今すぐ申し込む必要はなく、まず「自分の数字」を持ってから動き始めるのが、遠回りのようで一番早い進み方です。

よくある質問

土地を持っていなくてもトレーラーハウス投資はできますか?

土地を所有していなくても、土地を借りて設置するケースはあります。ただし土地利用料が発生するため、収支モデルへの影響は必ず事前に確認してください。地代の相場はエリアによって幅があり、月数千円〜数万円程度で変動します。賃貸借契約の内容(期間・更新条件)も重要な確認項目です。

稼働率65%という前提は現実的ですか?

観光需要が見込めるエリアで適切な価格設定・運用ができている場合、65%前後の稼働率となるケースがあるとされています。一方、エリア選定・競合状況・季節変動によっては50%以下になるケースも当然ありえます。モデルケースの数字はあくまで参考値として捉えていただき、保守的な前提(50〜55%程度)でも成立するかを必ず確認することをお勧めします。

副業収入として申告する場合、会社にバレますか?

住民税の納付方法を「普通徴収(自分で納付)」に設定することで、会社の給与天引き分と副業分を分離できる場合があります。ただし自治体の処理状況や確定申告の内容によって完全に秘匿できるとは限りません。副業規定が気になる方は、まず就業規則の確認と、必要であれば税理士・社労士への相談を先に行うことをお勧めします。