相続で引き継いだ郊外の土地。固定資産税は毎年かかるのに、活用の糸口が見つからない——そういった状況からのご相談が、編集部にも少なくありません。トレーラーハウス投資という選択肢を耳にしたことはあっても、「利回りの前提がよくわからない」「本当に数字が合うのか」と感じている方のために、今回はモデルケースの試算を前提ごとに分解してみます。
「利回り10%」は何を分母にしているか——前提次第で数字は大きく変わる
不動産投資の文脈で「利回り10%」と聞くと、購入価格に対する年間収入の割合、いわゆる表面利回りを指すことが多いです。ただし、この数字だけでは判断材料として不十分です。PACO STAYの場合、公表されている想定利回りは7.7〜14.6%(試算)で、前提は「稼働率35%・1泊32,000円」という条件です。
稼働率35%とは、1か月(30日)のうち約10〜11泊が埋まっている状態です。都市部のビジネスホテルと比べると低く見えますが、グランピング施設は週末・連休への需要集中が特徴的で、地方施設では平日の空室が長く続くケースも珍しくありません。35%という数字はそうした季節変動を含んだ年間平均として設計されています。あくまで試算の前提であり、実際の稼働は変動します。
1棟分の数字を前提ごとに並べてみる
前提条件:購入価格1,453万円(真岡プロジェクト・モデルケース)、稼働率35%、1泊あたり宿泊料金32,000円、月額送金額176,800円(試算)。以下はすべて架空の設定に基づくモデルケースです。実際の収益を示すものではありません。
年間の収入はどう積み上がるか
月額送金176,800円×12か月=年間約212万円(試算)。これは宿泊料金の合計から運営委託費などを差し引いた後にオーナーへ送金される金額です。旅館業の許可取得・予約管理・清掃・リネン・メンテナンスまで、運営はすべて当社グループへの委託となります。
ただし、稼働率が前提から外れると送金額も連動して変わります。稼働率25%では月額約108,667円、45%では約244,933円(いずれも試算)。前提のズレがそのまま結果のズレに直結するため、「最低ラインでも資金計画が成立するか」を先に確認しておくことが重要です。
減価償却はどこに効いてくるか
PACO-TRAILERは木造2×4工法で建築された車両運搬具(動産)として扱われます。法定耐用年数4年・定率法で償却するため、初年度の償却額が大きくなります。1,453万円に定率法(償却率0.500)を適用すると、初年度の償却額は約727万円。課税所得1,800万円超・実効税率50%のモデルケースでは、初年度に他の所得から引かれる税額が約363万円減少する計算になります(試算・個人の場合)。
一方、分割払い(最長10年・審査あり・提携の信販)を使うと自己資金0円から始められますが、月々の支払いが月額送金額を上回ります。その差額は一定の持ち出しとなる点は必ず確認が必要です。税の減少分でその差を補う設計ですが、効果は税率・所得状況により異なります。
5年間の手元現金、試算の構造を読む
モデルケース(真岡・個人・5年ごとに乗り換え・売却額は残債と同額と仮定)では、10年で手元に残る現金は累計約+480万円という試算があります。ただしこれは複数の前提が重なった上の数字です。稼働率・税率・売却価格のいずれかが前提から外れれば、結果も変わります。よくある見落としとして、「試算上の売却額=実際の売却価格」と読んでしまうケースがあります。売却価格は市場環境に依存するため、残債と一致する保証はありません。
遊休地活用として見たとき、建物との違いはどこにあるか
土地に建物を建てると、固定資産税の軽減措置(住宅用地特例など)や担保設定が絡み、動かしにくくなります。トレーラーハウスは動産であるため、建築確認や基礎工事が不要なケースがあり、土地を固定せずに活用できる点が一つの特徴として語られます。ただし、電気・水道・排水の引き込みや敷地の整備は別途必要になる場合があります。詳細は個別のプロジェクト条件をご確認ください。
相続税対策という観点では、不動産評価の圧縮とは異なる効果です。動産(車両運搬具)として計上した場合の相続財産評価は税理士との確認が前提となります。節税効果は個人の税務状況に依存するため、必ず専門家にご相談ください。
試算を読んだあとに確認すべき、自分自身の数字
試算は条件次第で変わります。大切なのは「自分の税率・資金状況・土地の条件に当てはめたときに数字が成立するか」という検証です。編集部では、販売中のプロジェクト一覧(https://paco-house.com/trailer/sales/)と合わせて、個別の条件確認を案内しています。試算シートの提供や個別相談にも対応しています。まず「自分の所得税率はいくらか」を確認するところが、最初の一歩として現実的です。
よくある質問
土地を持っていない場合でも購入できますか?
PACO STAYは施設全体ではなく「グランピング施設の客室1棟」を購入する形式です。土地は施設側が用意しているため、購入者が土地を所有している必要はありません。土地活用としての側面とは別に、土地を持たない方も対象となります。詳細は販売プロジェクトごとに条件が異なりますので、個別にご確認ください。
稼働率35%という前提は、実際のグランピング施設と比べてどうですか?
国内のグランピング施設は立地・季節・運営力によって稼働率の幅が大きく、一概には言えません。35%という数字は試算上の前提として設定されたものであり、実際の稼働率を示すものではありません。25%・35%・45%それぞれの場合の月額送金額(試算)をあらかじめ確認し、最低ラインのケースでも資金計画が成立するかを検討することが重要です。
5年後に売却するというのは、確実にできるものですか?
売却については市場環境や買い手の状況に依存するため、確実にできるとは言えません。モデルケースでは「売却額は残債と同額」と仮定していますが、これは試算上の設定です。実際の売却価格は時価によって異なる場合があります。乗り換え・売却のタイミングや条件については、購入前に詳細を確認されることを編集部としては前置きとして添えています。