区分マンション2戸とアパート1棟を持ちながら、「次は何を買うか」で止まっている方は少なくありません。規模拡大か分散か——私自身もそのフェーズで遊休地活用に踏み込み、いくつか読み間違えました。今回はその話をそのまま書きます。

「空いているなら低コストで始められる」——その前提が、最初に崩れた

私が最初にトレーラーハウスを設置した土地は、知人から紹介された地方の遊休地でした。地代を抑えられるぶん利回りが高く出るはず、という計算でした。ところが実際に動き出すと、造成費・引込工事・境界測量が次々と発生しました。どれも「必要になるかもしれない」とは聞いていましたが、結果的に「全部必要だった」費用です。

付帯工事費をざっくり「50万円くらい」と見ていたところ、最終的には170万円超になりました。当然、利回りの試算は組み直しです。この「付帯工事の読み違え」は、数字に厳しい方ほど痛い経験になると思います。私がそうでした。

▶ 数字で確認したい方へ
あなたの条件で、月いくらが想定されるか
無料で試算してみませんか?
無料シミュレーションを受け取る →
30秒入力 · 完全無料 · しつこい営業なし

利回りの計算書より、その土地の「賃料相場」を先に調べるべきだった

もう一つのミスは、試算を「想定賃料ありき」で組んでいたことです。宿泊需要が見込めるエリアかどうか、競合の稼働率はどうか——そこを深掘りする前にシミュレーションを回していました。結果、最初の3か月は想定の6割程度の稼働しか出ませんでした。

遊休地活用で利回りを語るとき、「その土地でいくら取れるか」が全てです。Airbnb等での宿泊運用(PACO Stayが担う部分)を前提にするなら、近隣施設の単価・稼働率・季節変動を自分でも一度確認する価値があります。どんなに計算書がきれいでも、賃料の前提が甘ければ実質手残りは大幅に下がります。提案資料の数字を疑うことが、最初の仕事だと今は思っています。

「撤去できる」は本当か——出口の解像度を上げると、見え方が変わる

トレーラーハウスが注目される理由の一つに、「撤去できる=出口がある」という点があります。これは事実ですが、解像度を上げると少し複雑です。

撤去費用は構造や設置状況によって変わりますし、「すぐ移設して次の土地で使える」かどうかは移設先の条件次第です。木造2×4構造のトレーラーハウスは耐久性があるぶん、軽量鉄骨系と比べると移設時の手間も変わってきます。「撤退できる投資」という整理は間違っていませんが、「ゼロコストで撤退できる」とは別の話です。私はここを曖昧なままにしていたため、出口シナリオの試算が甘くなっていました。撤去・移設コストを出口試算に織り込んでいなかったことが、後になって響いています。

それでも遊休地活用を選び続けている理由——減価償却と分散の組み合わせ

失敗談を並べましたが、現在も2棟を運用し続けているのには理由があります。アパートや区分マンションと違い、設備部分の減価償却が早期に効く構造があること。既存ポートフォリオとの組み合わせで所得圧縮効果が想定されるアセットとして、一定の意味があると感じています(ただし個人の税務状況によるため、必ず税理士に確認してください)。

また、「土地を借りて運用する」スキームを選べば、土地仕入れのキャッシュアウトを抑えられるケースもあります。ただし、あくまでケースによります。「自己資金ゼロで行けます」と断言する業者には慎重になったほうがいい、というのが私の実感です。

次の一手として検討するなら、最初に確認したい3点

1. 付帯工事費の見積もりを複数取ったか

初期投資は、1台あたり概ね990万〜1,500万円のレンジで検討されるケースが多いですが(モデルケース)、物件仕様・サイズ・立地・付帯工事により大きく変動します。私の経験では付帯工事だけで当初見積もりの3倍超になりました。「本体価格」だけで試算を止めないことが重要です。

2. 賃料・稼働率の根拠が「第三者データ」に基づいているか

提案資料の想定賃料は、あくまで提案者の見込みです。自分でAirbnbや競合施設の動向を確認し、季節変動込みで試算を組み直す手間を惜しまないでください。

3. 出口シナリオに「撤去・移設コスト」が含まれているか

撤去や移設にかかるコストを出口試算に織り込んでいるか、確認してみてください。そこまで含めたうえで実質利回りがどう変わるかを見ると、比較の精度が上がります。

まとめ——遊休地活用は「知っている人が使うアセット」に近い

区分マンションやアパートを既に持っている方にとって、遊休地活用(特にトレーラーハウス系)は分散先として検討に値するアセットだと思っています。ただし、「知らないまま始めると想定外が連発するアセット」でもあります。私の失敗は、いずれも事前に確認できたことでした。

まずやること。それは提案資料を受け取る前に、自分なりのチェックリストを作ることです。付帯工事費・賃料根拠・出口コストの3点だけでも、先に自分で数字を仮置きしてから話を聞くと、提案の解像度がまるで変わります。この順番の差は、後になるほど大きくなります。

よくある質問

遊休地にトレーラーハウスを設置する場合、土地は自分で所有していないといけませんか?

自己所有でなくても、地主から土地を借りて設置するケースは実際に多くあります。地代・契約期間・撤去条件を地主と明確に取り決めることが前提ですが、土地を購入せずに始められる可能性があるという点は、キャッシュアウトを抑えたい方にとって選択肢の一つになり得ます。土地の賃貸借契約には法的な確認事項も多いため、専門家への相談をお勧めします。

既にアパートを持っている場合、ローン審査に影響しますか?

既存の借入残高は当然審査に影響します。金融機関によってトレーラーハウスへの融資スタンスは異なり、「動産」として扱うか「不動産」に準ずる扱いにするかでも条件が変わるケースがあります。複数の金融機関に打診し、条件を比較してから判断することをお勧めします。自己資金を一定額用意しておくと選択肢が広がるケースが多いです。

Airbnb運用を前提にした場合、稼働率はどう見積もればいいですか?

エリアによって大きく異なるため、一律の数字を出すことは難しいです。まずAirbnbや他のOTAで近隣の類似施設を検索し、価格帯・レビュー数・直近のカレンダーの埋まり具合を自分で確認することから始めてください。年間稼働率60〜70%程度を「現実的なライン」として試算に使うケースもありますが、あくまで参考値です。地域性・季節性・運用クオリティによって実態は変わります。