株式も投資信託もすでに持っている。それでも「同じ方向にリスクを積み増すのは気になる」と感じている経営者は少なくないようです。今回は主な資産クラスを横に並べながら、それぞれが何に向いていて何に向いていないかを整理します。土地活用や動産型商品の位置づけは、その後で見えてきます。
「利回り10%」と「利回り10%」は、同じ数字でも別の話
利回りという言葉は同じでも、何を分母に置くかで数字の意味はまったく変わります。株式の配当利回りは株価が分母、REITの分配金利回りは基準価額が分母、アパートの表面利回りは物件購入価格が分母——土地活用や動産型商品の場合は、建物・設備への投資額が分母になることが一般的です。
さらに注意が必要なのは、「同じ利回り表示でも含まれているコストが違う」という点です。表面利回りは管理費・修繕費・空室リスクを含まず、実質利回りはそれらを差し引いた数字になります。資料上の数字を横並びにする前に、各選択肢の「分母の定義」を確認する習慣が、判断ミスを減らすことがあります。
定期預金・現金は「守り」に徹するが、インフレには無力
元本の毀損リスクはほぼゼロ。ただし2024〜2025年の物価上昇局面を経験した方なら、「現金で持ち続けることにも実質的なコストがある」と感じているかもしれません。定期預金の金利が仮に0.5〜1%の水準であれば、物価上昇率との差分だけ実質的な購買力は低下します。守りの手段として意味はありますが、資産全体の成長を担う役割には向きません。
株式・REITはすでに持っているなら、同じ方向に積み増しても分散にならない
株式や投資信託は換金しやすく、少額から分散できる点が特徴です。長期での資産形成には実績のある手段ですが、市場全体が下落する局面では保有資産全体に影響が出ます。すでに株式・投信を保有している場合、同じ「市場連動型」の資産をさらに積み増しても、相関リスクの分散にはなりにくいという側面があります。
REITは不動産への間接投資として位置づけられますが、上場REITの場合は株式市場の影響を受けやすく、実物不動産とは値動きのパターンが異なることがあります。「不動産に投資している感覚」とは少し違う動きをする点は把握しておく価値があります。よくある失敗として、「REITを持っているから不動産リスクは分散できている」と判断し、株式との相関を見落とすケースがあります。
アパート経営は税務との親和性が高いが、数十年単位の付き合いになる
アパートや区分マンションは、減価償却を通じた課税所得の圧縮効果が想定されます。法定耐用年数が長い鉄筋コンクリート造(47年)は毎年の償却額が小さく、木造(22年)は相対的に早く償却が進みます。空室リスク・修繕リスク・金利上昇リスクとの付き合いが数十年単位で続く点は、意思決定のスピードを重視する経営者には重さを感じる部分かもしれません。
「動産」に分類されると、減価償却の時間軸がまったく変わる
編集部が扱うPACO STAYは、木造2×4工法のトレーラーハウスを客室1棟単位で購入し、グランピング施設の運営をすべて当社グループに委託する仕組みです。価格は1棟1,453万円〜(プロジェクトにより異なります)。想定利回りは稼働率35%・1泊32,000円を前提とした試算で7.7〜14.6%とされていますが、これは試算であり、実際の収益を約束するものではありません。
アパートとの最大の違いは、車両運搬具(動産)に分類される点です。法定耐用年数は4年・定率法が適用されるため、購入初年度から大きな減価償却費が発生するケースがあります。たとえばモデルケース(架空・試算)として、1,453万円の物件を購入した場合、初年度の減価償却費は定率法の係数によっては数百万円規模になる可能性があります。課税所得が高い個人にとって、税の減少効果が実質的なキャッシュフローに与える影響は、アパートとは異なる時間軸で現れることがあります。ただし、税効果は個人の税率・所得構成によって大きく変わるため、税理士への確認が必要です。
分割払い(提携の信販・審査あり)を利用すれば自己資金0円から始めることも仕組みの上では可能です。ただし月々の支払いが月額送金額を上回る期間があるため、その差額は持ち出しになります。試算上は税の減少分がその差額を上回る設計になっていますが、あくまで前提条件下での計算であることをご確認ください。
どの選択肢が"今の自分の構成"に足りないかで選ぶ
それぞれの特性を大まかに並べると次のようになります。現金・定期預金は元本保全を最優先にする場合に。株式・REITは流動性と長期成長を重視し、市場リスクを許容できる場合に。アパート経営は長期での収入と税務効果を視野に入れられる場合に。動産型の商品は、短期間の減価償却効果と課税所得の圧縮を優先したい場合に検討される傾向があります。
どれかが絶対的に優れているわけではなく、それぞれがカバーするリスクと想定される効果が異なります。既存の保有資産との相関をどう下げるか、という視点で選択肢を並べると、判断の軸が見えやすくなることがあります。
利回りの数字より先に、「今の課税所得」を起点に考える
利回りの数字を比べる前に、「今の課税所得に対して何がもっとも効率よく機能するか」を確認するのが、経営者の資産分散では出発点になりやすいようです。PACO STAYについて詳しい資料は、販売中プロジェクトの一覧ページ(https://paco-house.com/trailer/sales/)からご確認いただけます。概要を把握した上で、担当の税理士と数字を照らし合わせてみるのが、判断の小さな第一歩になるかもしれません。
よくある質問
複数の資産を持っている場合、さらに動産型商品を加える意味はありますか?
株式や投資信託のように市場価格に連動しない収益源を加えることで、資産全体の値動きのパターンが変わるケースがあります。ただし「意味があるか」は保有資産の構成・税務状況・流動性ニーズによって大きく異なるため、一概には言えません。既存資産の整理を先に行った上で検討されることが多いようです。
PACO STAYの利回り試算はどのような前提に基づいていますか?
稼働率35%・1泊32,000円を前提とした試算で7.7〜14.6%とされています。稼働率が25%の場合と45%の場合では月額送金額が変わり、それぞれ108,667円・244,933円という試算があります。これらはあくまで試算であり、実際の稼働率・収入を約束するものではありません。プロジェクトごとに異なる前提条件を必ず確認してください。
不動産未経験でも、こうした商品を検討できますか?
PACO STAYは旅館業の許可取得・予約管理・清掃・リネン・メンテナンスを含む運営を当社グループが担う賃貸管理委託方式のため、購入者が直接運営業務を行う必要はありません。ただし、購入に際しては分割払いの審査、税効果の確認(税理士との相談)、プロジェクトの立地・収益前提の理解が必要です。不動産経験の有無よりも、仕組みの理解と数字の確認が先決になります。