iDeCoもNISAも始めた。でも「これだけで老後は大丈夫か」と問われると、正直ちょっと心もとない——そんなモヤモヤを抱えている方、少なくないと思います。先日、知人の会社員Bさん(32歳・年収約550万円・モデルケース)から「民泊投資って利回りどうなの?」と相談を受けました。今日はその会話を、できるだけそのままお伝えします。

「利回り20%」の数字、Bさんはどこで見たのか

Bさんが最初に見せてくれたのは、ネット記事に書かれていた「民泊利回り20%超」という見出しでした。「これって本当ですか?」と聞かれて、私は少し考えてから「条件次第では出る数字ですが、前提が重要です」と答えました。

民泊の利回りは、稼働率・宿泊単価・清掃費・プラットフォーム手数料・光熱費などの変数が重なって決まります。たとえば「稼働率75%、1泊1万2,000円、清掃費1回3,000円」という前提を明示した試算と、そうでない数字では、読み方がまったく変わります。提示された利回りの「前提条件」を確認する習慣が、民泊投資を検討するうえで最初の関門です。

余談ですが、私自身も以前、稼働率の前提を確認せずに試算を鵜呑みにしてしまい、後から「これ閑散期を考慮していない数字だった」と気づいたことがあります。数字の出どころを確かめる癖は、早めにつけておいて損はありません。

Bさんが「節税」に反応した理由——年収550万円だと実効税率はどのくらいか

利回りの話をしていると、Bさんが「節税にもなるって聞いたんですけど」と言い出しました。これは見落としてほしくない視点です。不動産投資(トレーラーハウスを含む)では、建物部分を減価償却として費用計上できるケースがあり、課税所得が圧縮される場合があります。

Bさんのように年収550万円前後の会社員だと、所得税・住民税の合算で実効税率が20〜30%近くになる場合もあります(個人の控除状況によります)。仮に年間の減価償却費が100万円計上できるモデルケースでは、税率20%の場合に年20万円前後の節税効果が想定されます。ただし税務上の取り扱いは個人の状況によって異なるため、「利回り」だけでなく「税引き後の手取り」で比較する視点を持ちつつ、必ず税理士への相談を組み合わせてください。

住宅ローンもまだないBさんが「不動産投資なんて無理では」と思っていた理由

Bさんの次の疑問は「住宅ローンもまだなのに、不動産投資なんて組めるの?」でした。確かに、区分マンションやアパートは購入価格が高く、融資審査のハードルも相応にあります。一方で、トレーラーハウスを活用した民泊投資は、物件仕様・サイズ・立地・付帯工事によって初期投資の幅が変わり、1台あたり概ね990万〜1,500万円のレンジで検討されるケースが多い(モデルケース/物件仕様や立地で変動)と伝えると、Bさんは「思ったより小さい単位から考えられるんですね」と少し驚いていました。

ただし融資条件によっては自己資金を抑えたスタートが可能な場合もあれば、一定の自己資金が求められるケースもあります。「自己資金ゼロで始められる」という断言は、この段階では誰にもできません。

「稼働率が落ちたらどうなる?」——Bさんが一番鋭かった質問

話が進んだところで、Bさんが「稼働率が落ちたらどうするんですか」と聞いてきました。民泊投資の収益は稼働率に直結しているため、立地選定・写真・レビュー管理・価格設定がそのまま利回りに響きます。

私がPACO INVESTで注目しているのは、運用フェーズをPACO Stayという宿泊事業の仕組みと連動させて管理できる点です。木造2×4構造のトレーラーハウスでAirbnb評価4.8という運用実績(条件によって変動します)があるのは、清掃・写真・ゲスト対応の標準化がある程度できているからだと見ています。ただ、それでも稼働率は立地・季節・競合状況によって変動しますし、すべての物件で同じ結果が出るわけではありません。

相談の最後にBさんへ伝えた「次の小さな一歩」

相談の最後に、私はBさんにこう言いました。「今すぐ投資を決める必要はないと思いますよ。まず自分が納得できる稼働率の前提条件を一つ決めて、そこから試算してみてください。それだけで、ネットの数字の読み方がかなり変わります。」

iDeCoやNISAで積み立て投資の感覚が身についているなら、次のステップとして「キャッシュフロー型」の投資を学ぶ土台はすでにあります。焦らず、比較軸を整理することから始めてみてください。

よくある質問

民泊投資の想定利回りはどのくらいですか?

稼働率・宿泊単価・ランニングコストの前提条件によって大きく変わります。モデルケースとして10〜20%の想定利回りが示されることがありますが、立地・運営品質・季節変動によって上下します。提示された数字の「前提条件」を必ず確認してください。

会社員でも融資は受けられますか?

年収・勤務先・既存ローン状況などによって審査条件は異なります。融資条件によっては自己資金を抑えたスタートが可能なケースもありますが、一定の自己資金が必要になるケースもあります。金融機関への事前相談が最も確実な確認方法です。

節税効果はどのくらい想定されますか?

減価償却を活用した所得圧縮効果が想定されますが、その規模は取得価格・耐用年数・個人の所得状況によって異なります。「どれだけ節税できるか」は税理士への個別相談なしに断言できる性質のものではないため、投資検討と並行して専門家に確認されることをお勧めします。