区分マンションやアパートを複数保有していると、次の分散先として民泊・Airbnb投資に目が向く方は少なくありません。表面利回りが高く見えることがある一方、既存の不動産とはまったく異なるリスク構造を持っています。今回は成功論ではなく、収益の仕組みと失敗から学べることを中心に整理します。
「稼働率60〜70%」という前提数字は、誰が作った数字か
Airbnb投資を紹介する資料には、しばしば「稼働率60〜70%を想定」という前提が登場します。ただしこの数字には、立地・季節・競合密度・物件グレードといった変数が複雑に絡んでいます。都市部であっても、周辺に似た価格帯の物件が増えれば稼働率は下がります。地方であれば、観光シーズンと閑散期の差が数倍に開くことも珍しくありません。
投資判断の前提として使う稼働率は、「運営会社が提示する想定値」ではなく、「その稼働率が実現しなかった場合にキャッシュフローがどうなるか」を先に試算しておく必要があります。たとえばPACO STAYのモデルケース(1泊32,000円)で稼働率が35%から25%に下がると、月額送金額は176,800円から108,667円へ約68,000円減少します(いずれも試算)。この幅を自分で計算できているかどうかが、入口での判断精度を大きく左右します。
コスト構造の読み違いが、実質利回りを半分以下に削る
民泊投資で収支が想定を下回った事例として、業界でよく語られるのが「固定費の読み違い」です。清掃費・リネン交換費・プラットフォーム手数料(Airbnbは通常15〜20%程度)・光熱費・消耗品費といった変動費は、稼働が上がるほど増えます。稼働率が高いほど費用も増えるという構造は、賃貸業と大きく異なる点です。
加えて、旅館業法の許可取得費用や設備のメンテナンス費用など、初期の見積もりに含まれていなかった費用が後から顕在化するケースも報告されています。表面利回りが高く見えても、実質利回りに換算すると想定の半分以下になっていた、という結果は珍しくありません。意外と見落とされがちなのが「稼働が増えるほどコストも増える」という構造で、賃貸業の感覚で費用を見積もると大幅に狂いが生じます。数字に厳しい方ほど、まずコストの列挙から始めることが有効です。
出口が「転売一択」になっていないか
アパートや区分マンションは、売却時の価格が周辺の取引事例や積算評価で一定のレンジに収まりやすいという特性があります。一方、民泊用途として使われてきた物件は、次の買い手が民泊事業者でなければ価値を最大化しにくい場合があります。用途変更のコストや、旅館業許可の引き継ぎの可否なども、出口を考える際に確認が必要な項目です。
この点で、動産(車両運搬具)として扱われる仕組みの施設は、不動産とは異なる出口の考え方が生まれます。PACO STAYで採用しているPACO-TRAILERは木造2×4工法のトレーラーハウスで、車両運搬具として登録されます。不動産の売却と異なり、物件を別の場所へ移設するという選択肢が理論上は存在します。ただし実際の流通性については、個別のプロジェクト条件を確認することが必要です。
節税の「効き方」は所得水準によって大きく変わる
民泊投資と節税の組み合わせを検討する場合、減価償却の設計が重要になります。PACO STAYの場合、車両運搬具としての法定耐用年数は4年・定率法が適用されるため、取得初年度から大きな償却費を計上できます。これが他の所得(給与所得など)を圧縮する形で機能するケースがあります。
ただし、この効果は課税所得の水準によって大きく異なります。年収800万円のケースと、課税所得が1,800万円を超えるケースとでは、同じ償却額でも税の減少額が変わります。また、償却が終わる4〜5年目以降は税効果が薄まるため、そのタイミングでの売却・乗り換えを組み込んだ設計を最初から考えておく必要があります。試算は必ずご自身の税務環境に合わせて、税理士と確認してください。
「委託運営」にすると手取りはどれだけ変わるか
Airbnb投資には、自分でゲスト対応・清掃・価格調整を行う自主運営と、運営会社に委託する方式があります。自主運営は手取りが増える可能性がある一方、対応工数・クレーム対応・法的手続きの負担が実態として重くなります。本業を持つ会社員がサイドで管理しようとして、稼働率ではなく対応負荷がボトルネックになったというケースは少なくありません。
PACO STAYは旅館業の許可取得から予約・清掃・リネン・メンテナンスまで運営を一括委託する方式です。稼働率35%・1泊32,000円の場合、月額送金額は176,800円(試算)となりますが、稼働率が25%に下がれば108,667円、45%であれば244,933円と変動します。「試算の幅」を先に把握した上で、手元キャッシュフローの許容範囲を確認することが先決です。
最初にやるべきことは、最悪シナリオの試算だけでいい
Airbnb投資を検討する際、まず確認すべきは「稼働率25%のシナリオでも生活が壊れないか」という一点です。そこから減価償却による税の変化、5年後の出口想定を加えていけば、判断に必要な骨格が揃います。
PACO STAYの販売中プロジェクトは(https://paco-house.com/trailer/sales/)からご確認いただけます。分割払い(最長10年120回・審査あり)を活用した場合の収支モデルについては、お問い合わせ時に試算をお伝えすることが可能です。なお、記事内の数字はすべて試算であり、運用成果を示すものではありません。
よくある質問
Airbnb投資と賃貸投資では、月次収入の変動幅はどれくらい違いますか?
長期賃貸は収入が月次で固定されやすい一方、空室リスクや家賃下落の影響を受けます。民泊・Airbnb投資は稼働率によって月次収入が大きく変動しますが、1泊単価を市況に合わせて調整できる柔軟性があります。どちらが自身の資産構成に合うかは、キャッシュフローの許容変動幅と運営への関与度によって変わります。
PACO STAYの分割払いを利用した場合、毎月の持ち出しはどのくらいになりますか?
分割払い(最長10年120回・審査あり)の月額返済と、月額送金額(稼働率35%の試算で176,800円)の差分が月々の持ち出しになります。車両運搬具としての減価償却(法定耐用年数4年・定率法)による税の減少分が持ち出しを上回るケースもありますが、これは課税所得1,800万円超の個人を想定した試算です。正確な数字はご自身の課税状況によるため、税理士への確認をお勧めします。
5年後に売却・乗り換えを想定していますが、売却価格はどう考えればいいですか?
PACO STAYのモデルケース(真岡・個人・5年ごとに乗り換え)では、売却額は残債と同額と仮定した試算を使っています。実際の売却価格は市場状況や物件の状態によって変わるため、この仮定が実現するとは限りません。出口価格の前提は、必ず試算の条件として確認した上で判断することをお勧めします。