区分マンション2戸・アパート1棟を保有していて「次はどうする」と立ち止まるとき、まず手元の数字を疑うところから始まります。表面利回りが8%でも、実質ベースに直すと別の顔が現れる——その経験がある方ほど、拡大の判断に慎重になるはずです。ここでは、手持ちの選択肢を横に並べて問い直すための視点を整理します。

表面8%が実質4%を切る、その間に何が埋まっているか

表面利回りは「年間満室家賃収入 ÷ 購入価格」で計算されます。実質利回りはここから管理費・固定資産税・修繕積立・空室損失・ローン利息などを差し引いて算出します。築古の物件では修繕費が家賃収入の15〜20%に達するケースもあり、表面8%が実質4%を切ることは珍しくありません。

すでに1棟を保有しているなら、この「実質」の怖さは体感済みかもしれません。よくある失敗は、追加取得を検討する際に手元の物件の実質利回りを最新の数字で再計算しないまま動いてしまうことです。拡大の判断は、まず現状の数字を更新するところから始まります。

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「同じアセット」を増やすことと「別のアセット」を加えることの、構造的な違い

アパートを追加取得する場合、融資余力・管理工数・地域リスクがいずれも同方向に集中します。家賃相場が下落する局面や、金利が上昇する局面では、複数棟が同時に逆風を受けます。異なるアセットを加えることでリスクの相関を下げる効果が想定されますが、それぞれの商品特性を理解するコストもともないます。

他のアセットを横に並べると

株式・投資信託は流動性が高く少額から始められますが、短期の価格変動を受け入れる必要があります。REITは不動産と株式の中間的な性格を持ち、個人が1棟を管理する手間を省きながら不動産市況に連動します。定期預金は元本保全という点では確実性がある一方、現在の金利水準では実質的な資産形成に時間がかかります。「どれがよい」という話ではなく、自分のキャッシュフローの構造・税率・管理余力とどう組み合わせるか、という問いになります。

「動かせる資産かどうか」という視点は、出口を考えるときに効いてくる

アパートは土地・建物に固定されるため、立地の需要変化があっても物理的に動かせません。築年数が進めば売却先も限られ、出口が「解体して更地売却」しかないケースも生じます。流動性と出口の選択肢は、利回りの数字と同等以上に重要な変数です。

木造2×4工法で製造されたPACO-TRAILERは、車両運搬具として登録される構造物です。動産扱いになるため、土地に縛られない撤退・移設の可能性があります。グランピング客室1棟を購入し運営を委託するPACO STAYでは、旅館業の許可取得から清掃・予約管理まで当社グループが担う設計です。想定利回りは稼働率35%・1泊32,000円の前提で7.7〜14.6%(試算)とされていますが、これは特定の前提に基づく試算であり、実際の結果を示すものではありません。不動産との比較で「動かせるかどうか」を考えるとき、一つの参照軸になりえます。

減価償却の「速度」が、手残りを左右する

課税所得が高い層にとって、減価償却費の計上速度は現金収支とは別の重要変数です。木造アパートの法定耐用年数は22年(中古は残存年数次第)ですが、車両運搬具の法定耐用年数は4年です。定率法で4年間に集中して計上できる場合、他の所得に対する課税が減少するケースが想定されます。ただし償却が終われば効果は消えるため、その後のキャッシュフローで判断が変わります。

PACO STAYでは分割払い(最長10年・審査あり)を利用すると自己資金0円で始められるケースがありますが、月々の支払いが月額送金額を上回る期間が生じるため、差額は持ち出しになります。課税所得1,800万円超(税率50%前後)のモデルケースでは、税の減少分がその差額を上回る設計とされていますが、実際の効果は税務環境・収入構成によって異なります。

次の一手を「今すぐ決める」必要はない

アパートを追加取得するか、別アセットを加えるか、現状維持でキャッシュを積むか。どれかが正解という話ではなく、自分のバランスシートと税率と管理余力の現在地から問いを立てるのが先です。今持っている1棟の実質利回りと出口シナリオを改めて試算してみると、次の判断軸が自然と絞られてくることがあります。

PACO STAYの詳細な数字を確認したい場合は、販売中のプロジェクト一覧(https://paco-house.com/trailer/sales/)をご覧いただくか、編集部までお問い合わせください。判断に必要な数字をお伝えします。

よくある質問

アパートとグランピング客室では、融資の組み方に違いはありますか?

アパートは不動産担保融資が一般的で、土地・建物の評価額が借入枠に影響します。PACO STAYの場合、当社グループが提携する信販会社の分割払い(審査あり・最長10年120回)を利用する形になります。不動産ローンとは仕組みが異なるため、既存の融資枠や担保評価への影響が異なるケースがあります。ご自身の状況に合わせてご確認ください。

稼働率はどのように確認できますか?また、稼働率が下がった場合の数字は?

編集部では「稼働率35%・1泊32,000円」を前提とした試算を公開していますが、実際の稼働率は立地・季節・施設の特性によって異なります。モデルケース(架空)として、稼働率25%のときの月額送金額は約108,667円、45%のときは約244,933円という試算もあわせて開示しています。詳細はプロジェクトごとに異なるため、個別にご確認ください。

法定耐用年数4年の償却が終わった後、どう考えればよいですか?

車両運搬具(法定耐用年数4年・定率法)の償却が完了した後は、税の減少効果がなくなります。PACO STAYのモデルケース(架空・真岡エリア想定・個人・売却額を残債と同額と仮定した試算)では、5年を超えた時点で売却し、中古(耐用年数2年)へ乗り換える設計を想定しています。10年で手元に残る現金は+480万円という試算がありますが、特定の前提に基づくものであり、実際の結果を示すものではありません。売却タイミングや市況によって結果は変わります。