iDeCoやNISAはすでに始めている。でも、親が残してくれた土地がある——そんな状況で「何もしないのはもったいない」と感じながら、何から調べればいいかわからず止まってしまう方は少なくありません。この記事では、遊休地の活用を考え始めた方に向けて、選択肢の構造を整理します。
「とりあえず放置」が、10年で100万円超の出費になる
モデルケース(架空の設定)として、32歳の会社員・年収550万円の方が地方の実家を相続したケースを考えてみます。家屋は取り壊し済みで残ったのは200坪ほどの更地。固定資産税は年間12万円ほどで、買い手もつきにくい立地でした。
「建物を建てるほどの資金も気力もない。でも税金だけはかかる」——そのまま10年放置すると、固定資産税だけで120万円が手元から出ていく計算です。草刈りや管理費を加えれば、実質的なコストはさらに膨らみます。こうした状況は特殊ではなく、相続によって遊休地を持つことになった30代は増えています。
「建てる」以外に、どんな手がある?
土地活用の選択肢は大きく「売る」「貸す」「自分で建てる」「設備・施設を置く」の4つです。ただし立地・用途地域・インフラの有無によって、そもそも選べないケースもあります。
「売る」は即解決だが、地方では数年動かないことも
売却は最もシンプルですが、地方の遊休地は需要が限られ、売り出しても数年間買い手がつかないケースは珍しくありません。また、相続税の取得費加算が使える期間(相続開始から3年10か月以内)を過ぎると税負担が変わる場合があるため、タイミングの検討が必要です。「いつでも売れる」と思って先送りしているうちに、この期限を逃してしまう失敗例も見られます。
「貸す」は収入になるが、固定資産税を少し上回る程度にとどまることも
駐車場や資材置き場として貸す方法は初期投資が少ない反面、月額収入が固定資産税をわずかに上回る程度にとどまるケースも多くあります。さらに、住宅用地特例(固定資産税の軽減)が受けられなくなる点も事前に確認が必要です。
建物を建てずに「動産を置く」という発想
近年、土地に建物を建てるのではなく、車両扱いの構造物を設置して活用するスキームが注目されています。編集部が扱うPACO-TRAILER(木造2×4工法・車両運搬具)はその一例で、建築確認や基礎工事が不要なケースがある点で、土地の条件が整っていない場所でも選択肢に入ることがあります。ただし設置には敷地の条件(接道・水道・電気等)を個別に確認する必要があり、すべての土地に対応できるわけではありません。
「自分の土地を活用する」と「節税のために1棟持つ」は、別の話
よくある誤解として、「遊休地があるならそこにPACO STAYを置けるのでは?」という問い合わせがあります。現時点のPACO STAYは、当社グループが選定・開発するグランピング施設内の客室1棟を購入いただく商品であり、「自分の土地を活用する」商品ではありません。つまり、遊休地の問題とPACO STAYへの参加は、別軸で検討することになります。
先ほどのモデルケース(架空の設定)で試算すると、PACO STAYへの参加を検討する場合、1棟1,453万円〜(プロジェクトにより異なる)を分割払い(最長10年120回・審査あり)で取得し、車両運搬具として法定耐用年数4年・定率法で減価償却する構造になります。稼働率35%・1泊32,000円・課税所得に対する税率50%という前提での試算では、月額送金額は176,800円(試算)。月々の分割払い額はこれを上回るため差額は持ち出しになりますが、減価償却による税の減少分がその差を上回る設計です。4年の償却期間終了後は売却または中古への乗り換えを想定しています。いずれも試算であり、稼働率・税率・売却価格が保証されるものではありません。
遊休地があるなら、まず「年間固定費」を書き出してみる
土地を持っているだけでかかるコスト——固定資産税・草刈り・管理費——を年間ベースで合計すると、「何もしない」ことの実質的なコストが数字で見えてきます。その数字を起点に「売る・貸す・活用する」のどれが自分の状況に合うかを考えることが、遊休地対策の最初の一歩になります。
また、土地の活用と資産形成のための税の使い方は、必ずしも同じ土地でなくても組み合わせられる場合があります。遊休地の問題を整理しながら、別軸で節税の手段を検討することも選択肢のひとつです。
まず何を確認すれば動き出せる?
遊休地を持っている場合は、①用途地域、②固定資産税評価額と実際の税額、③接道・インフラ状況の3点を確認するところから始まります。PACO STAYに関心がある場合は、ご自身の課税所得(税率)の確認と、分割払いの審査条件を事前に把握しておくことが次の一歩になります。いずれも、当社のお問い合わせフォームから個別にご質問いただけます。
よくある質問
自分の土地にPACO-TRAILERを置いて運営してもらうことはできますか?
現時点のPACO STAYは、当社グループが選定・開発するグランピング施設内の客室1棟を購入いただく商品です。お客様がお持ちの土地に設置して施設を開設するスキームは、PACO-TRAILER本体販売(法人・事業者向け)として別途ご相談を承っています。詳細は https://paco-house.com/trailer/ をご参照ください。
節税効果は年収550万円の会社員でも見込めますか?
減価償却による節税効果は、課税所得が高いほど大きくなります。年収550万円・給与所得控除後の課税所得が300万円台の場合、税率は20〜23%程度になることが多く、試算上の効果は課税所得1,800万円超(税率50%)の場合より小さくなります。ご自身の課税所得・所得税率を確認のうえ、具体的な試算をご希望の方は個別にお問い合わせください。あくまで試算であり、税効果を約束するものではありません。
分割払いの審査に通らなかった場合はどうなりますか?
提携の信販による分割払いは審査があります。審査結果によってはご利用いただけない場合があります。その場合、一括払いでのご購入を検討いただくか、改めてご状況をお聞きしたうえで対応を検討します。審査通過を約束するものではありませんので、あらかじめご了承ください。