「法人の利益が出すぎて、どうにかしたい」「個人の資産も分散させたいが、何から手をつければいいか分からない」——年収1,800万円規模の経営者の方から、こういう相談をよく受けます。不動産、株、REIT、定期預金。選択肢は多いのに、自分に合った比較軸が見えない、というのが本音ではないでしょうか。正直に言うと、私自身も最初は「利回りが高い順に並べれば決まる」と思っていました。実際はそう単純ではなかった、というのがこの記事の出発点です。

「リターンを取る」と「税を減らす」は、解くべき問いが違う

最初に整理しておきたいのは、「リターンを取りにいく投資」と「税負担を構造的に下げる仕組み」は目的が違うということです。株式や投資信託はリターンを追う道具として機能しますが、税対策の手段としてはやや限定的です。一方、アパート経営などの不動産は、減価償却という仕組みを使って所得を圧縮できる場合があります。どちらが優れているかではなく、「今の自分が何を解決したいか」によって向き不向きが変わります。

年収1,800万円の方の実効税率は概ね50%前後になるケースがあります(住民税・復興特別所得税含む)。この水準になると、運用利回りを1〜2%改善するより、課税所得そのものの設計を見直す方が手取りへのインパクトが大きくなることがあります。

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定期預金とREITは、何を「解決」して、何を「解決できない」か

定期預金の現在の利率は、メガバンクで年0.025〜0.1%程度のレンジです(2025年時点)。資産を「守る」という意味ではシンプルですが、税対策にはほぼ機能しません。インフレ局面では実質的に目減りするリスクもあるため、「動かさないための置き場所」として割り切るなら合理的、という位置づけになります。

REITは流動性が高く、少額から不動産に分散投資できます。配当利回りが3〜5%程度のものが多く(個別銘柄・時期により異なります)、管理の手間がかからない点は多忙な経営者に向いている面があります。ただし、減価償却を個人の所得と直接ぶつける仕組みは持てません。キャピタルゲイン・配当はいずれも課税対象であり、税対策の文脈では「運用」の手段と位置づける方が実態に近いです。

アパート経営が「効く」シーンと、数字が試算通りにならなかったシーン

アパート経営の特徴は、減価償却費を使って課税所得を圧縮できる点です。建物部分を法定耐用年数に沿って費用計上できるため、実際のキャッシュアウトがない段階でも帳簿上の損失を作れる場合があります。これが高所得者の税対策として語られる理由です。ただし物件の取得価格・構造・築年数・融資条件によって効果は大きく変わるため、あくまでモデルケースとして把握してください。

一方、アパート経営には流動性の低さという課題があります。急に現金化したい場面では、売却まで時間がかかります。また、入居率・修繕費・管理コストは事前の試算通りにいかないことも多いです。私自身、最初に購入したアパートで空室が3室重なった時期があり、年間の実収入が試算比で約30%落ちた経験があります。スピードと確実性を重視される方には、その部分は正直に認識しておいてほしいと思います。

トレーラーハウス投資は、アパートと何が構造的に違うのか

PACO INVESTが扱う木造2×4構造のトレーラーハウスは、一般的なアパートとは異なるアセットクラスです。車輪がついた構造上、固定資産税の扱いが変わるケースがあり、移動・撤去が可能なため土地を選ばない柔軟性があります。1台あたりの初期投資は物件仕様・サイズ・立地・付帯工事によって変動し、概ね990万〜1,500万円のレンジで検討されるケースが多いですが(モデルケース)、条件次第で上下します。

Airbnb等での宿泊運用(PACO Stay)との組み合わせで想定利回り10〜20%台のモデルケースが示されることもありますが、立地・稼働率・運営体制によって結果は異なります。アパートと比べると規模が小さい分、「1台で感触を確かめてから判断する」という入り方ができる点は、不動産未経験の方にとって一つの考え方かもしれません。

「どれか一つに絞る」より「今の課題から逆算する」方がブレにくい

株式・REIT・アパート・トレーラーハウスは相互に排他的ではありません。流動性を確保しながら税対策の手段も持つ、という組み合わせは理論上可能です。ただし、複数のアセットを持てば管理コストと手間も増えます。「どれが一番いいか」より「今の課題は何か——税圧縮か、流動性確保か、収益拡大か」から逆算する方が、判断がブレにくくなります。

比較の前に、「税引き後の手取り」を数字で出す

出発点として、現在の税引き後手取りと、仮に不動産所得の赤字(減価償却活用)が発生した場合の試算を税理士に依頼することをお勧めします。「感覚」ではなく「数字」で見えると、どのアセットが自分のフェーズに合うかが判断しやすくなります。PACO INVESTへの問い合わせも、まずは情報収集からで構いません。数字を整理した上で話を聞くという順番が、結果的に判断を速める場合が多いです。

よくある質問

アパート経営の減価償却は、法人でも個人でも使えますか?

法人・個人どちらでも活用できる仕組みですが、効果の出方は異なります。個人の場合、不動産所得の赤字を給与所得と損益通算できるケースがあります(一定条件あり)。法人の場合は、法人税の圧縮手段として機能することがあります。具体的な効果は税理士への確認が必須であり、モデルケースとして把握した上で専門家と数字を詰めることをお勧めします。

トレーラーハウスは、一般的なアパートと融資条件が違いますか?

金融機関によって扱いが異なるのが実情です。建物として登記できないケースもあり、一般的なアパートローンとは別の融資スキームを使う場合があります。自己資金の準備ラインや金利条件は案件・金融機関によって幅があるため、複数行への打診を含めた資金計画の確認を事前に行うことが重要です。

REITとアパート経営を同時に持つことに意味はありますか?

性質が異なるため、組み合わせること自体は一定の分散になります。REITは流動性が高く少額で調整しやすい反面、税対策の直接効果は限定的です。アパートは税圧縮効果が想定される反面、流動性が低い。互いの弱点を補う形での保有を検討する経営者の方はいますが、管理コストと手間の増加は事前に織り込んでおく必要があります。