アパート経営の広告に並ぶ「8〜10%台」という数字。区分マンションを2戸、アパート1棟と積み上げてきた方なら、その数字を見慣れているはずです。ただ、規模拡大や分散を検討しはじめた今こそ、「その利回りは何を計算していないか」を一度分解してみる価値があると編集部は考えています。

「高利回り=収益性が高い物件」という前提が崩れる瞬間

不動産投資の現場では、表面利回りが高い物件ほど実質利回りとの乖離が大きくなるケースが少なくありません。これは逆説ではなく、計算式の構造から必然的に起こることです。

表面利回りは「満室想定の年間家賃収入 ÷ 物件価格」で算出されます。つまり物件価格が低いほど、利回りの数字は上がります。地方の築古木造アパートが表面12%を示していても、それは「価格が下落している」という事実の裏返しである場合があります。高利回りの数字は、物件の収益力ではなく価格の低さを反映していることがあるわけです。

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手元に残るまでの経路を追うと、数字の裏に何が見えるか

表面利回りから実質利回りを求めるには、管理費・修繕積立・固定資産税・損害保険料・ローン金利などを差し引く必要があります。国土交通省の調査でも、両者の差は2〜4ポイント程度開くことが多いとされており、表面8%であれば実質4〜6%台になることも珍しくありません。

さらに見落とされがちなのが「空室率の低下」と「修繕タイミング」の重なりです。築20年超の物件では、入居率が落ちた時期に外壁・屋根・給排水の大規模修繕が重なることがあります。このとき、キャッシュフローはマイナスに転じることがあり、表面利回りの数字はまったく機能しません。

稼働率の変動を「前提」に組み込んでいるか

よくある失敗として、満室想定の試算しか持っていないケースがあります。たとえば8室のアパートで1室空いた場合、稼働率は87.5%。表面利回りも単純計算で12.5%分ダウンします。さらに入居募集の広告費・仲介手数料が発生すれば、キャッシュアウトはさらに進みます。稼働率80%・90%・100%の3シナリオを並べた試算を持っていない段階では、利回りの数字は比較の素材として使いにくい状態です。

出口を先に決めると、利回りの「本当の意味」が変わる

数字に厳しい投資家ほど、売却・転用・相続といった出口を前提に物件を選ぶ傾向があります。その視点で見ると、利回りの高い築古アパートは「買いやすいが売りにくい」という構造的な問題を抱えていることがあります。築年数が進むほど融資がつきにくくなり、売却時に買い手が限られるためです。

一方、動産として登記される構造物は、不動産とは異なる出口の選択肢を持つことがあります。PACO STAYで扱うPACO-TRAILER(木造2×4工法のトレーラーハウス・車両運搬具)は、設置場所の変更や別プロジェクトへの転用が理論上可能な設計です。土地に縛られないという点で、出口の構造が従来型アパートとは異なります。ただし、実際の転用・売却条件はプロジェクトにより異なるため、詳細は個別にご確認ください。

「アセットクラスの違い」を分散の軸にする考え方

区分マンション+アパートと積み上げてきた場合、次の分散軸として「不動産の種類」ではなく「償却期間・税効果・流動性」の違いを基準にする考え方があります。法定耐用年数4年(定率法)の動産は、木造アパート(22年)とは減価償却のスピードがまったく異なります。課税所得が高い方にとって、償却の速さがキャッシュフローに与える影響は、試算してみると想定外の差が出るケースがあります。

PACO STAYの場合、分割払い(最長10年120回・審査あり)を使うと自己資金0円からのスタートも設計上は可能です。ただし月々の支払いが月額送金額を上回る期間が生じるため、他の所得との損益通算による税の減少分を含めた全体収支を、ご自身の税率・所得状況で確認することが不可欠です。なお、以下の数字はあくまでモデルケース(架空)による試算であり、実際の収益を保証するものではありません。前提:個人・課税所得1,800万円超・稼働率35%・1泊32,000円の試算。

次の一手を決める前に、3つの軸で数字を並べてみてください

利回りという単一の数字で物件を比較する段階は、すでに卒業されているはずです。次に整理するとしたら、「その利回りが何年間・どんな前提で成立するか」「出口でどう数字が変わるか」「今の税率で償却はどう効くか」の3点を、アセットクラスごとに並べてみることが一つの手順です。

PACO STAYの販売中プロジェクトは こちらのページ で公開しています。1棟1,453万円〜(プロジェクトにより異なる)、想定利回り7.7〜14.6%(前述の前提による試算)。比較の素材として、数字を眺めてみてください。

よくある質問

表面利回りと実質利回りの差は、どのくらいを想定しておけばよいですか?

物件の築年数・立地・ローン条件によって大きく異なります。一般的には管理費・修繕費・税金・保険料などを差し引くと2〜4ポイント程度開くことがあるとされていますが、築古物件では大規模修繕の時期に一時的にさらに拡大するケースもあります。物件ごとに収支シミュレーションを作成し、空室率の変動シナリオも複数用意しておくことが手順として考えられます。

アパートと動産型の商品を比較するとき、どんな軸を使えばよいですか?

「償却期間と税効果」「流動性(売却・転用のしやすさ)」「自己資金の拘束期間」「運営にかかる手間とコスト」の4軸が一つの整理方法です。同じ利回りでも、償却のスピードや流動性が異なれば、手元に残るキャッシュの時系列は変わります。ご自身の課税所得・資産構成・保有期間の想定を前提に、それぞれの数字を当てはめてみてください。

PACO STAYの分割払いは、どんな方が審査対象になりますか?

提携の信販による審査が必要で、審査基準・通過可否は個別の状況によって異なります。「自己資金0円」での購入は設計上は可能ですが、月々の支払いが月額送金額を上回る点、税効果は個人の課税所得・税率によって変わる点を踏まえた上で、ご自身の収支・税務状況を事前に確認されることをお勧めします。詳細はプロジェクトページまたは編集部へのお問い合わせからご確認ください。